赤ずきんハント外伝「秘話★黒ずきんちゃん」

maguko

2018年03月12日 19:39


『秘話★黒ずきんちゃんの本当は悲しい物語』



幼いころに、森に捨てられた黒ずきんちゃんには、話し相手といったら、オオカミくらいしかいないのでした。

子供らしく遊ぶこともなく、滝に打たれる修行なんかも、一緒にしちゃったりして。

学校にも行ってません。


「あーあ、赤ずきんがうらやましいわ。

毎日、優しいおかあさんのおいしい手料理を食べてるんだもの。

わたしなんて、森で摘んだ草とか、拾った木の実とか、

ときどき、オオカミが差し入れしてくれる、ウサギくらいしか食べたことがないのに」



黒ずきんちゃんも、もともとは、赤いずきんをかぶっていたのですが、

森で暮らすうちに、垢と土で真っ黒になってしまい、いまではすっかり黒ずきんちゃんなのでした。


「そうだわ、いいことを思いついた。オオカミのやつをけしかけて、赤ずきんをこらしめてやろうっと。

そして、わたしの計画通りにうまくいったら、わたしが赤ずきんになりかわって、

あの優しいおかあさんの、おいしい手料理をお腹いっぱい、食べるのよ」






頭だけはそこそこよかった黒ずきんちゃんは、うまくオオカミをだまして、

おばあさんを丸のみにさせることに成功しました。

「あとは、あの、にっくき赤ずきんさえ、いなくなれば……わたしの天下だわ」


オオカミと黒ずきんの計画を、オオカミのお腹の中でおばあちゃんが聞いていました。

(まあ、たいへん。でも、うちの赤ずきんならきっと大丈夫だわ。わたしの孫ですもの)

(それにしても、黒ずきんちゃんなんていう子が、近くの森に住んでいたとはまったく知らなかったわ)

(かわいそうに、あんなに性格が、ひねくれちゃって。ここは、わたしが一肌脱いであげなくちゃ)

(とはいえ、まずは、赤ずきんに、助けてもらわないことには、どうにもならないわね)



赤ずきんちゃんがオオカミを退治して、おばあさんを助け出しました。

おばあさんは、自分の病気のことなんかすっかり忘れて、

隠れていた黒ずきんちゃんをみつけると、さっそくお風呂に入れてきれいにしてあげました。

そして、赤ずきんちゃんが持ってきた、ケーキを黒ずきんちゃんに食べさせてあげました。


「まあ、なんて甘くておいしいケーキなの?想像していたよりも、ずっとおいしいわ」

黒ずきんちゃんは、おばあさんの親切に、涙をこぼしました。

すると、どうでしょう。

今まで、真っ黒に汚れていた、黒ずきんちゃんの服が、涙で洗われて元の赤色に戻ったのです。


「あれまあ、黒ずきんちゃんや。本当は赤い服を着ていたんだねえ」

おばあちゃんは、身寄りのない黒ずきんちゃんを引き取って育てることにしました。

けれど、ずきんだけは、黒いままにしておきました。

なぜなら、赤ずきんちゃんと、黒ずきんちゃんの区別がつかなくなるからです。

でも、みなさん、黒ずきんちゃんをかわいそうだと思わないでくださいね。

おばあちゃんが新しい黒い布地で作った黒ずきんは、とってもかぶりごこちがよくて、

黒ずきんちゃんは、すっかり気に入っているのですから。


スタート地点の赤ずきんちゃんの家の庭で草むしりアイテムキャンプを3分間すると、

黒ずきんちゃんアバターがもらえます。




赤ずきんちゃんハント−オオカミなんか怖くない!

開催期間
 2018年3月9日0:00 JPT〜3月25日24:00 JPT

スタート地点
 http://maps.secondlife.com/secondlife/Nautilus%20-%20Yamm/188/60/24

フリー
期間限定
cafeねこだまり
猫又木骨蔵